イギリス自然環境研究会議(NERC)は、気候変動や極端気象から重要なインフラを守るための戦略的イノベーションプログラムの起ち上げを公表した。イギリスでは2013年から2014年にかけた冬季に、長引く悪天候から洪水による線路網の寸断等の被害が起き、自然災害に強いインフラ整備の必要性が叫ばれている。このプログラムは、極端気象、洪水、地滑り等の自然災害がインフラにもたらすリスクを管理するため、NERCの科学と専門性を、エネルギー、運輸、水道等の各部門に提供するもの。例えば、電気事業者と協力して嵐に木々が煽られ電線が断裂するリスクを定量化するプロジェクトや、鉄道事業者らと協力して洪水に強い線路網の開発方法を検討するプロジェクトがあるという。プログラムの実施期間は5年間で、総額500万ポンドが出資される。このプログラム起ち上げ発表の記者会見には、NERCとともに、インフラ部門のプログラム参加企業等も出席した。