デンマークエネルギー庁は、2014年に実際に消費されたエネルギー量が1983年以来最低水準の723ペタジュール(前年比4.7%減)まで減少したという暫定値を発表した。この減少の主因は、電力の正味輸入量が前年の2.5倍以上に増え、国内の発電量が減ったためで、石炭・コークスの消費量は前年比17.3%減、天然ガスは同14.2%減となり、CO2排出量(7.7%減)、全温室効果ガス排出量(5.9%減)も減少した。他方、再生可能エネルギーは消費量が1.6%、生産量が1.9%、それぞれ増えた。気候の変動や電力輸出入の調整後の数字では、エネルギー消費量は2013年と同等で、2007年以来ほぼ一貫して減少している。調整後のエネルギー消費量に占める再生可能エネルギーの割合は、主に風力と太陽エネルギーの利用拡大により、2013年の24.4%から2014年には25.2%に増えた。エネルギー自給率は、1997年以来100%を超えていたが、北海原油の生産量減少に伴い低下を続け、2013年は93%、2014年は90%になっている。