アメリカ環境保護庁(EPA)は、気候行動計画のメタン排出量削減戦略の一環として、一般廃棄物(MSW)の埋立処分場からのメタン排出を削減するため2つの規制案を公表した。アメリカではMSW埋立処分場は、人為起源のメタン排出源としては3番目に大きく、2013年にはメタン排出の18%を占めている。今回の提案の1つは、2014年に公表したMSW埋立処分場の新設のための規制案を強化し、もう1つは既存のMSW埋立処分場に対する1996年に策定した排出ガイドラインを改訂するもの。この2つの規制案を合わせると、2025年以降のメタン排出を年間48万7000トン削減できると見込まれている。メタンはCO2の25倍以上の温室効果があるため、このメタン排出削減量はCO2では1220万トンの排出削減に相当する。また、規制案を実施するための費用は2025年に5500万ドルと見積もられるが、気候への悪影響の軽減から生じる便益は7億5000万ドル近くになるという。