国連気候変動枠組条約は、世界各地の優れた気候行動を顕彰する「灯台活動賞」の2015年受賞16プロジェクトを発表した。同賞は、「変革へのモメンタム」イニシアティブの下、革新的で他でも応用できる気候対策を行った団体に贈るものである。今回の発表は、パリでの新たな気候合意の採択にて向け各国政府が作業するなか、行動と意欲を結集させる、幅広い取組の一環として行われた。受賞したのは、社会的価値(持続可能性や紛争鉱物の不使用など)を重視したオランダのスマートフォン「フェアフォン」や、ラテンアメリカの40都市で具体的な気候行動を可能にした「新興・持続可能な都市イニシアティブ」、各事業分野で炭素排出の支払い責任を持たせたマイクロソフト社の社内炭素課金等である。同条約のフィゲレス事務局長は、世界中の国や地域、企業、都市における気候対策拡大の証拠として灯台活動を示すことは、新たな気候合意に向けた取組の強化、低炭素で適応力のある開発方針への世界的移行の加速、人口増加が見込まれる地球の持続可能な管理への転換につながると述べた。