アメリカ国立科学財団(NSF)の助成を受けたアメリカの科学者らは、ニューイングランド地方におけるタラの漁獲量の激減には海水温度の上昇が影響しているとする研究成果を報告した。現在、ニューイングランド地方メイン湾のタラの資源量は持続可能なレベルの3~4%まで激減しており、大幅な漁獲量制限を設けても減少を食い止めることができていないという。こうした中、科学者らはこの激減と海水温度の関係を分析した。それによると、地球全体の温暖化が続いていることに加え、湾流の位置の変化や大西洋および太平洋の気候の周期変動の影響から、2004年~2013年にかけてメイン湾の海水温度は世界の他の99%の海洋よりも速いペースで上昇したという。この海水温度の急上昇が、新しく生まれる稚魚数の減少と幼魚の生存率の低下につながった。ここから、科学者らは漁獲量制限を決めるために漁業管理者が使用するモデルに、海水温度の上昇がタラ資源量に及ぼす影響を組み込む必要があるとしている。
情報源 | アメリカ国立科学財団(NSF) プレスリリース |
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国・地域 | アメリカ |
機関 | アメリカ国立科学財団(NSF) |
分野 | 地球環境 自然環境 |
キーワード | アメリカ国立科学財団 | NSF | 気候 | 海水温 | 温暖化 | 漁獲 | 資源量 | ニューイングランド地方 | タラ |
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