「漁獲物の平均栄養段階」は、生態系の実態を反映せずとアメリカ国立科学財団が報告

発表日:2010.11.17

アメリカ国立科学財団は、水産学者の国際チームの研究により、一般に用いられる指標「漁獲物の平均栄養段階」は、生態系の実態を反映していないことが明らかになったと発表した。平均栄養段階は、食物連鎖の順に段階をつけた数値を平均したもので、漁獲物の平均栄養段階の数値は、実際の生態系の平均栄養段階の数値や生物多様性と相関するとされてきた。漁獲物の平均栄養段階の数値が上昇すれば、漁場の生態系の健全さが改善していることになる。今回の研究は、漁獲物の平均栄養段階と漁獲高、底引き網調査結果、漁業資源量などを併せて検討した。14生態系で、底引き網調査29回を実施したところ、うち13回は、漁獲物の平均栄養段階と実際の漁業資源量との間に相関関係が認められなかった。たとえばタイランド湾では、漁獲物の平均栄養段階は上昇しているのに、生息する魚は1950年代以降の乱獲により10分の1に減っている。研究は、持続可能な漁業のために、海洋生態系の生物多様性、特に漁業の影響を受ける種の正確な豊度を測定する取り組みが必要であるとしている。

情報源 アメリカ国立科学財団(NSF) プレスリリース
国・地域 アメリカ
機関 アメリカ国立科学財団(NSF)
分野 自然環境
キーワード 生物多様性 | 生態系 | アメリカ国立科学財団 | NSF | 水産資源 | 食物連鎖 | 漁獲 | 平均栄養段階 | 底引き網
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