フィンランド環境研究所(SYKE)の科学者らは、気候変動や林業の影響からフィンランド南部の森林に生息する多くの鳥類種の個体数が減少していると報告した。科学者らは、鳥類の個体数の変化に気候変動や林業が及ぼす影響を明らかにするため、1993年から2015年にかけて、林業の行われている管理林と自然のままの保護林における鳥類の個体数の変化を比較した。調査の結果、管理林における鳥類のつがいの総数は、22年間で約18%減少したことが示された。個体数が最も多い12種のうち、管理林で個体数が減少したのは7種、変化が見られなかったのは4種、個体数が増加したのは1種だった。減少した7種のうち3種は保護林では減少が見られず、報告では減少の主な要因は林業によって好適な生息地が失われたことだとしている。減少した7種のうち他の3種は保護林でも同様に減少しており、減少の主な要因は気候変動だと考えられた。減少した7種のうち残り1種は管理林と保護林の両方で大幅に減少しており、気候変動と林業の両方の影響を受けているという。