ルワンダの首都キガリで開催されたモントリオール議定書締約国会議は、代替フロンのハイドロフルオロカーボン(HFC)の消費量を段階的に削減する議定書改正を承認した。HFCはオゾン層破壊物質の代替品として冷却装置や空調設備に広く使用され、途上国の冷房需要増加もあって排出量は毎年10%近く急増しているが、CO2の数千倍も強力な温室効果ガスでもある。今回の改正により、先進国は2019年から段階的削減を開始し、途上国は2024年(気温が高い一部の国は2028年)から消費量を凍結。2040年代末までに、各国が消費量を各基準値の15~20%以内に減らすことになった。この削減により、オゾン層を保護しつつ地球温暖化を最大0.5℃分防止できるとされ、「世界の気温上昇を2℃より十分低く保つ」とするパリ協定の目標に大きく貢献する。オゾン層を破壊せず気候への影響の小さいHFC代替物質の研究開発が急務で、候補としてアンモニア、CO2などが検討されている。また、超高効率で費用効果の高い冷却技術も開発中で、HFC排出削減とエネルギー消費量削減の両面で気候変動防止に寄与するものと期待されている。
情報源 | 国連環境計画(UNEP) プレスリリース |
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国・地域 | 国際機関 |
機関 | 国連環境計画(UNEP) |
分野 | 地球環境 |
キーワード | 代替フロン | 温室効果ガス | オゾン層 | 国連環境計画 | UNEP | 排出削減 | HFC | モントリオール議定書 | ハイドロフルオロカーボン |
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