フランスは2017年1月1日から、自動車修理業者が自動車を修理・保守する際に消費者にスペアパーツのリサイクル品について情報提供することを義務付け、消費者が新品かリサイクル品かを選択できるようにする。リサイクル品は、国が認定する使用済み自動車(VHU)処理センターで回収するか、製造者の仕様どおりの適格な再生部品として修理された「循環型経済に由来するスペアパーツ」で、ネット販売などで個人や無認可業者が販売するものと異なり、検査と履歴追跡が行われるため消費者は安心して利用できるという。対象部品は、車体(ドアやフェンダー)、ライト、エンジンなど広範囲で、修理業者は自動車の修理期間内に入手可能で、環境・健康・道路安全上の大きなリスクがない等の条件に合えば提案する。国内に1684か所ある認定VHUセンターでは、年間約100万台の自動車を廃棄処分にしているが、部品の多くはまだ良好な状態にある。今回の措置はこの再利用を促して廃棄物の発生抑制と資源の有効活用を図るもので、新品より低価格のリサイクル品は消費者の利益にもなるとしている。