ドイツ連邦議会は、下水処理後の汚泥中のリンを回収し再利用を図る汚泥令の修正案を承認した。新汚泥令は貴重な資源であるリンの物質循環、リンの輸入依存からの脱却、また有害物質による土壌汚染の軽減を目指し、2017年秋にも公布・施行される予定である。新汚泥令は、リン回収方法の開発と認可を適切に行うために移行期間を設けている。地域住民10万人以上の処理能力を有する汚水処理施設は政令発効から12年後、5万人以上の処理能力を有する施設では15年後からリンの回収が義務付けられる。また、処理施設から発生する汚泥を直接肥料として使用することは、農村部の小規模施設を除き、認められなくなる。ドイツでは2015年に約180万トンの汚泥(乾燥時)が発生している。そのうち3分の1は土壌改良用や肥料として使用され、残りはリンを回収することなく焼却され埋め立てられている。リンは肥料の原料となるが、他のEU諸国同様、ドイツも輸入に頼っている。汚泥からのリンを回収することで、輸入量の50~60%をカバーできると考えられている。
情報源 | ドイツ連邦環境省(BMUB) プレスリリース |
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国・地域 | ドイツ |
機関 | ドイツ連邦環境省(BMUB) |
分野 | ごみ・リサイクル 水・土壌環境 |
キーワード | 下水処理 | 物質循環 | 土壌汚染 | 下水汚泥 | リン | ドイツ連邦環境省 | 再利用 | BMUB |
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