2009年4月の世界平均気温が、観測史上(1880年以降)5番目の高さを記録したことが、アメリカ海洋大気庁(NOAA)国立気候データセンターの速報で明らかになった。4月の気温は、20世紀の平均気温(13.7℃)より全表面で約0.6℃高く、特に南アジア、東南アジア、欧州及び南半球の海域で高かった。また、1~4月の平均気温も、2003年と並んで、観測史上6番目に高かった。その他、注目すべき点としては、(1)北極の海氷域が縮小し、4月の記録としては衛星観測史上(1979年以降)10番目に小さくなったこと(1979~2000年の平均値より2.8%少ない)、一方で、南半球の海氷域は拡大し、同期間の平均値より13.5%多かったこと、(2)北半球の雪氷面積は、1967年以降の平均値を下回り、こうした傾向は6年連続で見られること、特にユーラシアでは、通常より気温が高く、4月の雪氷面積としては4番目の少なさだったことが挙げられている。