アメリカ海洋大気庁は、北極の状態に関する年次報告書「北極報告カード」を発表し、北極地方の温暖化が加速しており、北極地方の個体群や生態系だけでなく、北半球の気候パターンにも影響を及ぼしていると警告した。2010年には特に、1)グリーンランドが記録的な高温や融氷、氷河の後退に見舞われたこと、2)夏の海氷が減少し続け、2009~2010年夏季の海氷面積は1979年以来3番目に少なく、薄氷化も進んでいること、3)北極の積雪期間が1966年以来最低であったことなどを指摘している。また、秋の北極大気の温暖化が、北極や北半球中緯度地方の大気循環の変化を促している証拠があり、2009~2010年冬には、中緯度地方の異常低温や豪雪と、北極振動による北極風のパターン変化との関連性が示されたという。「北極報告カード」は21世紀初頭の状態を基準として、急速に変化する北極の状態を監視するもので、毎年10月に更新され、北極の大気、海氷、生物、海洋、土壌、及びグリーンランドの変化を追跡している。
情報源 | アメリカ海洋大気庁 プレスリリース |
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国・地域 | アメリカ |
機関 | アメリカ海洋大気庁 |
分野 | 地球環境 |
キーワード | 生態系 | NOAA | 地球温暖化 | 気候変動 | 氷河 | アメリカ海洋大気庁 | グリーンランド | 北極 | 海氷 | 大気循環 |
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