欧州委員会は、循環型経済の実現に向けた新たな廃棄物関連法パッケージが成立したと発表した。その重点は、1)リサイクル率の目標値を、一般廃棄物では2025年までに55%、2030年で60%、2035年で65%と設定。包装廃棄物はプラスチック、木材、鉄、アルミ、ガラスなど種類別に目標値を設け、プラスチックは2025年までに50%、2030年までに55%としている。リサイクル率の算定方法も厳格化し進捗を正確に測れるようにした。2)埋め立て処分を段階的に廃止し、2035年までに一般廃棄物/の発生量全体に占める比率を10%以下に減らす。3)効果的な経済手法と拡大生産者責任(EPR)を導入・強化する。包装材については義務的EPRを2024年までに設ける。4)廃棄物の発生そのものを抑制し、食品ロスや海洋ごみの抑制にも目標を設ける、等。過去20年間、EU加盟国はリサイクル率を上げ埋め立て処分を減らしてきた。しかし2016年でも10か国が家庭ごみの50%以上を埋め立て処分するなど、課題と加盟国間の差は残っているという。