アメリカエネルギー省(DOE)は国内の風力発電市場の動向に関する3つの報告書で、2017年は全米で風力発電の設備導入が続き、洋上風力発電の各事業も実用化に向けて進むなか、価格は下落傾向が続いていると発表した。これによると、同国では2017年、風力発電の設備容量は7017MW増加し、総設備容量は約89GWになった。風力は国内の電力の6.3%を供給し、14州で電力の10%超を、このうちアイオワ、カンザスなど4州では30%超を風力で賄っている。タービンの大型化により発電性能が向上、また、導入コストの平均は1611ドル/kWと、最高だった2009~2010年を33%下回った。一方、家庭や農業設備等に電力を供給する分散型風力発電の累積設備容量は1076MWに達した。洋上風力はマサチューセッツ州、ロードアイランド州等での商業用発電事業により大きく前進。2016年に操業を開始したロードアイランド州ブロック島沖の発電所(30MW)も含め、13州の洋上風力発電事業の総設備容量は2万5464MWに達している。