イギリス国際開発省(DFID)は、2018年10月11~12日にロンドンで開催される野生生物違法取引(IWT)国際会議を前に、サイ、ゾウ、センザンコウなど絶滅危惧種の違法取引撲滅のため、IWTチャレンジ基金に600万ポンドを追加提供すると発表した。これにより、地域の経済や安全保障に利益をもたらす活動を支援し、野生生物のための、国境をまたぐ「緑の回廊」の設置を促進するという。IWTは絶滅危惧種を脅かすとともに、汚職を助長し、社会の安定・安全も脅かしている。IWTチャレンジ基金は2014年以来、密輸の需要抑制、法の執行強化、密輸に代わる生計手段の提供など、IWTと闘う世界中の様々なプロジェクトを支援している。経済成長や経済機会(野生生物保護と貧困削減を促す観光業など)に不可欠な民間部門を動員したプロジェクトも対象となり、これまで61件のプロジェクトに総額1850万ポンドを提供してきた。今回の会議には84カ国が参加する予定で、同問題に関する会議としては過去最大となる見込みである。