アメリカ環境保護庁(EPA)、農務省(USDA)及び食品医薬品局(FDA)は、「食品廃棄物削減で成果を」イニシアティブに連携して取組むと発表した。米国では、2010年に小売段階の供給量の約31%、重量で約6000万トン、金額で1610億ドル分の食品が廃棄された。推計では供給量の3~4割が廃棄されているという。廃棄食品は埋立ゴミの首位を占め、廃棄は生産に投入された水、エネルギー、労働力の浪費でもある。回収すれば、貧困家庭の栄養源あるいは家畜飼料、エネルギー資源として活用できる。食品ロス・廃棄物の削減は社会、環境、企業、家計に大きな利益をもたらす。USDAは人口増加に対応する食料システムの構築を目指して、EPAは廃棄食品の回収・活用と廃棄物処理の改善のため、FDAは栄養格差を埋める栄養政策の観点から、それぞれイニシアティブに取組む。2030年までに食品廃棄物半減を目指す「食品ロス・廃棄物削減チャンピオンズ」等の取組がすでにあるが、EPAは政府機関やサプライチェーン全体でのいっそうの連携が必要だとしている。