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 世界気象機関、国際海洋調査アルゴ計画が20年間で200万のデータを収集したと報告

発表日:2019.01.08


  世界気象機関(WMO)は、世界の海洋に漂流型の海洋観測ブイ(フロート)約4000個を配備して海洋の変化を捉えるアルゴ計画が、20年間で200万の物理化学データを収集したと報じた。アルゴフロートは海中を下降・上昇し、海流に乗って漂いながら水温や塩分を測定できる。データは衛星を介して送られ、海洋状況や海洋と大気の相互作用、長期的な気候傾向など、物理海洋学や気候科学の進歩に貢献している。例えば20年間の塩分データにより、降水量が多雨地域ではさらに増加、少雨地域ではさらに減少していることが判明。また海洋の亜表層の水温上昇が水柱の膨張を招き、世界の海面上昇の約3分の1はこれに起因すると推定される。データは、エルニーニョ・南方振動の世界的な影響や10年規模の海洋変動の解明にも寄与している。海洋は地球表面の71%を占め、気象や気候に影響を及ぼし、温室効果ガスによる過剰な熱を90%以上吸収している。同計画における調査は大規模な国際協力の下で拡大しており、海洋の酸性化や貧酸素化等にも調査が進められるという。

情報源 世界気象機関(WMO) プレスリリース
国・地域 国際機関
機関 世界気象機関(WMO)
分野 地球環境
キーワード 世界気象機関 | 温室効果ガス | 海洋 | 酸性化 | エルニーニョ | 貧酸素化 | 海洋変動 | 漂流型 | 海洋観測ブイ | 南方振動
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