気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は、気候変動の物理科学的根拠を扱う第1作業部会(WG1)が、第6次評価報告書(AR6)の一次ドラフトに対する専門家レビューを開始したことを明らかにした。同作業部会は、AR6の「気候変動2021:物理科学的根拠」を担当し、大規模な気候変動、気候プロセスや気候フィードバック、及び地域気候情報などを評価する。レビュー期間は2019年4月29日から6月23日までとなっている。また、今後は、専門家から寄せられたコメントをもとに二次ドラフトが準備され、これに対しては政府と専門家の両者によるレビューが行われる(2020年3月2日から4月26日まで)。そして最終的なWG1報告書の完成は2021年に予定されている。なお、他の2つのIPCC作業部会も2021年にそれぞれの報告書を完成させる見通しである。2022年前半には、これら3つの作業部会報告書や、第6次評価サイクル内(2016~2022年)に作成される特別報告書などの内容をふまえた統合報告書が完成するという。