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 中国、海面上昇に関する報告書を公表

発表日:2009.05.19


  中国では、今後10年間で海面が30mm上昇するという予測が、国家海洋局の報告書「中国海洋発展報告2009」で明らかになった。渤海では29mm、黄海では31mm、東シナ海では30mm上昇するという。海面上昇は、沿岸部の海岸侵食や海水浸入を引き起こす一つの原因とされる。しかし、報告書では、過去10年間に気候変動で生じた海岸侵食よりも、海砂の採取や沿岸部での人工物の建設といった人間活動による海岸侵食の方が深刻だったとしている。また、中国の海面上昇のスピードは平均で年間2.5mm、世界の平均値よりやや高めだとされた。一方、報告書「中国海面報告2007」では、過去30年間で中国の海面は90mm、沿岸部の気温は1.1℃、海表面の温度は0.9℃上昇したことが公表された。最も海面上昇が著しかったのは天津市で196mm、次いで上海市が115mmだったという。報告書では、海面上昇のスピードは、南部より北部の方が速いというパターンも明らかになった。

情報源 中国科学院(CAS) プレスリリース
国・地域 中国
機関 中国科学院(CAS)
分野 地球環境 自然環境
キーワード 気候変動 | 中国科学院 | CAS | 海面上昇
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