国連環境計画世界自然保全モニタリングセンター(UNEP-WCMC)の科学者らは、気候変動によって魚類などの海洋動物は長期的に減少すると予測した。海水温が上昇することや食物網の最下層に位置する植物プランクトンなどの生産が減少することによって、魚類、海洋無脊椎動物、海洋哺乳類など海洋動物の総重量は減少するという。減少率は、温室効果ガス排出削減の特段の対策を取らなかった場合は21世紀中に17%、最も意欲的な排出削減対策を取った場合でも5%と推定された。食物網の上位種ほど影響が大きく、植物プランクトンよりも魚類や海洋哺乳類の減少が著しい。地理的にも差があり、温帯や熱帯地域で最も海洋動物が減少する一方、極域では増加すると予測された。従来、単一のモデルでは気候変動が海洋生物の分布や量に及ぼす影響を予測することは難しかったが、科学者らは複数の気候・生態系モデルの組み合わせによって現時点で最も包括的な予測を実現した。これは気候や生物多様性に関する国際交渉で役立つと期待される。
情報源 | 国連環境計画 世界自然保全モニタリングセンター(UNEP-WCMC) ニュース |
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国・地域 | 国際機関 |
機関 | 国連環境計画 世界自然保全モニタリングセンター(UNEP-WCMC) |
分野 | 地球環境 自然環境 水・土壌環境 |
キーワード | 生物多様性 | 気候変動 | 温室効果ガス | 気候 | 植物プランクトン | 国連環境計画世界自然保全モニタリングセンター | 海洋動物 | 気候・生態系モデル |
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