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 イギリス自然環境研究会議、気候変動に伴い移動する野生動物に国境の壁が脅威を与えていると報告

発表日:2021.02.12


  イギリス自然環境研究会議(NERC)が助成した研究によると、気候変動に伴って動物が住みやすい場所を求める際に国境の壁やフェンスによって移動が制限され、700種近くの哺乳類にとって気候変動への適応が難しくなる可能性があることが明らかになった。アメリカとメキシコの国境、中国とロシアの国境、インドとミャンマーの国境沿いの壁やフェンスが最も生態学的にダメージを与える可能性がある。同研究によれば、気候変動の影響で2070年までには哺乳類や鳥類の3分の1が適切な生息地を見つけるために他国に移動することになると考えられる。壁やフェンスが設置された国境は、国境を越えられない種にとって深刻な脅威となるため、問題を軽減するには国境を越えた保全活動や生息地の回廊を増やす必要がある。12,700種の哺乳類や鳥類の移動に気候変動が与える影響を調べた結果、CO2排出量の少ない貧しい国ほど種の喪失が大きく、気候変動の影響を大きく受ける予測となった。

情報源 イギリス自然環境研究会議(NERC)ニュース
国・地域 イギリス
機関 イギリス自然環境研究会議(NERC)
分野 地球環境 自然環境
キーワード 野生動物 | 気候変動 | CO2排出量 | イギリス自然環境研究会議 | 生態学 | 保全活動 | 鳥類 | 哺乳類 | 国境の壁 | フェンス
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