アメリカエネルギー省(DOE)は、22の州にまたがる44のプロジェクトに、8,260万ドルの資金を投入し、建築材料、照明、冷暖房システムの技術革新を推進する。同プロジェクトは、消費者の光熱費を削減し、エネルギー効率が高く新しい建築技術や施工、および建築業界の労働力に投資することにより、2050年までに二酸化炭素排出実質ゼロとする目標達成に役立つもので、熱エネルギーを効率的に貯蔵する新しい吸収材料の開発、エネルギー消費が従来の空調システムよりも50~85%少ない空調システムの開発などが計画されている。現在、アメリカにおける毎年の炭素排出量の3分の1以上が居住用および商業用の建築物によるものであり、またこうした建築物は同国のエネルギーの40%および電力の75%を消費している。エネルギー効率の革新を追求することは、社会全体のエネルギー需要が拡大する中、消費者のエネルギー消費が急増するのを防ぐ、最も費用対効果の高い手段の1つである。