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 中国科学院、温帯・半乾燥帯地域における低木の侵入が地表面温度に与える影響を分析

発表日:2022.04.18


  中国科学院(CAS)は、北半球の温帯・半乾燥帯地域における低木の侵入が、地域気候に及ぼす生物物理学的影響を分析した。気候変動や人間活動の影響により、世界各地、特に北半球の温帯・半乾燥帯地域において、草地生態系が低木に侵食されつつある。北半球の温帯地域の大部分で、低木の侵入は地表面温度、特に日中の温度を上昇させるが、北アメリカ南西部と中央アジアでは、一定の冷却効果をもたらす。低木の侵入に伴い、土壌水分と養分が徐々に土壌に蓄積され、低木の「肥沃な島」が形成される。「肥沃な島」の形成は、低木間の土壌物質の侵食や土壌水分・養分の喪失を引き起こし、周辺の草地の成育を妨げる。一方、北アメリカの比較的湿度の高い南西部では、低木の侵入によって生じた「肥沃な島」が植生の成長を促進する可能性がある。低木の侵入による気候への影響に、より注意を払うべきで、特に地域によって異なる効果や、生態系の特性にどのような影響を与える可能性があるかなどについて、考慮すべきである。

情報源 中国科学院(CAS)ニュース
国・地域 中国
機関 中国科学院(CAS)
分野 地球環境 自然環境
キーワード 生態系 | 中国科学院 | 北半球 | 温帯 | 侵入 | 地域気候 | 低木 | 半乾燥帯 | 生物物理学 | 草地生態系
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