海外ニュース


 ドイツ連邦環境庁、窒素汚染の臨界負荷を下方修正

発表日:2022.10.25


  ドイツ連邦環境庁(UBA)は、森林、ヒース、地表水などの生態系はこれまで考えられていたよりも大気中の窒素汚染に敏感であるという、同庁が主催する組織が作成した報告書を発表した。この報告書は、欧州の窒素と生態系の専門家からなるチームにより、過去10年間の科学的データの分析に基づいて作成され、調査した生態系の40%において窒素の臨界負荷を下方修正する必要があることが判明した。反応性窒素の過剰な濃度は生態系の窒素バランスを乱し、植物群落、土壌、生物多様性を危険にさらす。窒素は主に家畜の糞尿や施肥された畑から、主にアンモニアとして排出されるが、自動車や産業における燃焼過程からも窒素酸化物として排出される。欧州で最も家畜の飼育密度の高い国であるオランダでは、窒素汚染を軽減するために家畜の数を減らした農家に対して、政府が補償を行う計画を発表した。ベルギーやドイツの一部など、家畜の飼育密度の高い他の国でも、敏感な生態系を守るために窒素汚染を減らす努力が必要である。

情報源 ドイツ連邦環境庁(UBA) プレスリリース
国・地域 ドイツ
機関 ドイツ連邦環境庁(UBA)
分野 大気環境
キーワード 生態系 | 森林 | ドイツ連邦環境庁 | アンモニア | 糞尿 | 家畜 | 地表水 | ヒース | 窒素汚染 | 窒素バランス
関連ニュース

関連する環境技術