一般的な海藻数種の化学成分に、接触したサンゴを殺す作用があることを報告する論文が、全米科学アカデミー紀要(PNAS)のオンライン版に発表された。研究はジョージア工科大学の研究者らによるもので、太平洋とカリブ海の代表的サンゴ2種と、マユハキモという緑藻類など、両海域に多くみられる海藻数種を用い、20日間の試験期間で実施された。サンゴの隣に海藻を植えて観察した結果、早いものでは2日後にサンゴの白化現象が生じ、試験期間中、被験海藻種の70%にサンゴの殺作用などの有害な作用が認められたという。ただしこの作用が認められたのは、海藻がサンゴに接触した場合に限られていた。このフィールド研究のほか、海藻から抽出した化学成分を用いた試験からも、海藻数種にサンゴの殺作用があることが確認された。試験を行った研究者によれば、海藻が化学成分を使ってサンゴを殺すことが判明した今、草食魚のうちのどの種が、この海藻の抑制に役立つかを明らかにすることが重要だという。
情報源 | アメリカ国立科学財団(NSF) プレスリリース |
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国・地域 | アメリカ |
機関 | アメリカ国立科学財団(NSF) |
分野 | 自然環境 |
キーワード | アメリカ国立科学財団 | NSF | 太平洋 | カリブ海 | 海藻 | サンゴ | 化学成分 | 殺作用 | マユハキモ | 草食魚 |
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