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 海洋科学者ら、大西洋上のプラスチックごみの分布を調査

発表日:2010.08.19


  海洋教育協会(SEA)、ウッズホール海洋研究所、ハワイ大学らの研究チームは、過去22年にわたり大西洋上で収集されたデータに基づき、プラスチックごみの広域分布に関する調査結果を『サイエンス』誌に発表した。このデータは、1986年から2008年まで、SEAのプログラムに参加した学生らが、プランクトンネットを用い、北大西洋の6100ヶ所で年間6万4000個を超えるプラスチック片や海洋生物を手作業で回収し蓄積したもの。調査の結果、北大西洋西部に、「太平洋ごみベルト」に匹敵する膨大なごみが集中する海域が、北緯32度を中心に北緯22~38度に広がっていることがわかった。また、ハワイ大学による数値モデルシミュレーションの結果、表層海流によってこの海域にプラスチックごみが集まる理由も解明された。一方、この調査期間中、プラスチック廃棄量が増加したにもかかわらず、浮遊プラスチックは増えていないことがわかり、増加した廃棄プラスチックの行方が、今後解明すべき謎として残っているという。学生らのデータ収集は、今後、太平洋および大西洋で継続される。

情報源 アメリカ国立科学財団(NSF) プレスリリース
国・地域 アメリカ
機関 アメリカ国立科学財団(NSF)
分野 地球環境 ごみ・リサイクル 自然環境
キーワード 海洋生物 | アメリカ国立科学財団 | NSF | シミュレーション | 廃棄物 | プラスチックごみ | ウッズホール海洋研究所 | 大西洋 | ハワイ大学 | 海洋教育協会
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