ウィスコンシン・マジソン大学(アメリカ)とベルゲン大学(ノルウェー)の地球科学者は、過去5億年の海洋生物の進化が、海洋の物質循環と海面水位の変化によるものであるとする論文を『サイエンス』誌に発表した。今回の研究では、ほとんどの動植物の進化が起きたといわれる顕生代(カンブリア紀~現在)を対象に、古生化学データベースにある化石データや岩石記録等を分析し、情報転送という手法を用いて、化石記録に現れた海洋生物多様性の劇的な変化が、地球の炭素・硫黄循環の変化と海面水位に対する生物の応答によって生じたとみられること等を明らかにした。地球の物理的、化学的、生物学的プロセス等、さまざまなシステムは、すべてつながっており、一つのシステム、例えば炭素循環を撹乱すると、それ以外のシステムも撹乱することになるという。この研究は、現代における環境の変化が、現在と将来の生物多様性にいかに影響するかを理解する一助となると、研究を支援したアメリカ国立科学財団は述べている。
情報源 | アメリカ国立科学財団(NSF) プレスリリース |
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国・地域 | アメリカ |
機関 | アメリカ国立科学財団(NSF) |
分野 | 地球環境 自然環境 |
キーワード | 海洋生物 | 生物多様性 | 物質循環 | アメリカ国立科学財団 | NSF | 化石 | 炭素循環 | 進化 | 硫黄循環 | 海面水位 |
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