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 アメリカ海洋学者ら、南極海域の酸性度情報を記録した初の海中センサーを回収

発表日:2012.10.18


  アメリカ・カリフォルニア大学の海洋生物学者らの研究チームは2012年10月初め、アメリカ国立科学財団(NSF)による資金提供を受け、南極海の海氷下に設置されたpHセンサーのデータを回収することに成功した。同データは真冬の南極マクマード海峡沿岸海域の相対的酸性度(pH)を初めて連続して記録したもので、海水の酸性化に関する重要な基礎データとなる。夏のデータと併せれば、pHの季節変化の全体像が明らかになるという。大気中で増加するCO2が海水に溶け込むことで、海水の化学的バランスが崩れて酸性化が進み、海洋生物の生態系全体に影響が及ぶと懸念されている。南極海の複雑な生態系の研究はこれまで進んでおらず、このpHデータはきわめて重要だという。今回の研究の中心課題は、南極海生態系や豊富な生物種が今後急速に変化する海洋環境に適応できるかどうかを予測すること。海氷に耐久性のあるpHセンサーの開発が、同チームによる今回の冬のデータ収集を可能にした。

情報源 アメリカ国立科学財団(NSF) プレスリリース
国・地域 アメリカ
機関 アメリカ国立科学財団(NSF)
分野 地球環境 自然環境
キーワード CO2 | 海洋生物 | 生態系 | アメリカ国立科学財団 | NSF | 酸性化 | センサー | pH | 海氷 | 南極海
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