アメリカ、ノースウェスタン大学の科学者らは、複雑なネットワークの動態を研究するプロジェクトにおいて、生物の食物連鎖における相互作用を表す数理モデルを構築し、これが今後起こりうる種絶滅の予測と回避に役立つとの研究結果を発表した。生態系の中では、ある重要な生物種の絶滅が、それ以外の種の環境要素(食物、生息地など)の大きな乱れを引き起こし、さらなる絶滅を招くという「絶滅の連鎖」が見られる。今回の研究によると、こうした環境要素を利用して生態系のバランスを取ることができれば、絶滅の70%以上が回避可能であり、しかも特定の種の個体数を増やすのではなく、逆に抑えることで絶滅の連鎖が抑制できるという。また、この方法は一見、生態系にダメージを与えるように思えるが、生態系全体を考えれば効果的だとしている。なお、今回の数理モデルは、生態系の管理のみならず、病気の進行抑制やスマートグリッドの管理など、様々な分野での活用が期待できるという。
情報源 | アメリカ国立科学財団(NSF) プレスリリース |
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国・地域 | アメリカ |
機関 | アメリカ国立科学財団(NSF) |
分野 | 自然環境 |
キーワード | 生態系 | アメリカ国立科学財団 | NSF | 予測 | 絶滅 | 生息地 | ネットワーク | 食物連鎖 | 数理モデル | 環境要素 |
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