アメリカ国立大気研究センターは、気候変動による気温上昇の影響で、アメリカ北西部に生息するイタチ科クズリが絶滅する可能性があると発表した。クズリが生息するには、営巣用に春に残雪があり、夏季の平均最高気温が22.2℃以下であることが条件となる。同センターでは、最新の地域スケールの気候変動予測モデルをもとに、温室効果ガス排出量の今後の推移について、1)低レベル(2020年までは現在のレベルで2080年代初めにゼロになる)、2)中-低レベル(2040年まで微増、21世紀末に向けて激減)、3)高レベル(このまま増大を続ける)の3種のシナリオをたて、それぞれについてクズリの生息地情報を連動させて影響を分析。その結果、中-低レベルと高レベルでは、春雪は減少または消滅し、夏季の日中最高気温も32.2℃を超えるため、クズリは生息できないことがわかった。クズリは、アメリカではワイオミング、アイダホ、モンタナ、ワシントンの各州の山岳地帯に、わずか数十頭から数百頭のみ生息するとされている。
情報源 | アメリカ国立科学財団(NSF) プレスリリース |
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国・地域 | アメリカ |
機関 | アメリカ国立科学財団(NSF) |
分野 | 地球環境 自然環境 |
キーワード | 気候変動 | 温室効果ガス | アメリカ国立科学財団 | NSF | 絶滅 | 生息地 | モデル | 気温上昇 | イタチ | クズリ |
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