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 欧州環境局、がんや糖尿病と内分泌かく乱物質との関連を過去15年間の研究に基づき報告

発表日:2012.05.10


  欧州環境局(EEA)は、がん、糖尿病、不妊、神経系発達異常等の増加が、内分泌かく乱物質(EDC)よってもたらされた可能性があるとする報告書「ウェイブリッジ+15」を公表した。EDCは食品、医薬品、化粧品などに含まれることがあり、その曝露量は増加していると考えられている。今回の報告書は、EDCに関して規制機関や科学者が初めて議論したイギリス・ウェイブリッジでの国際会議(1996年)から2011年までの学術研究成果を、国際ワークショップで評価したもので、野生生物種の調査やげっ歯類を使った実験報告等により、EDCへの曝露が甲状腺や免疫系、生殖腺、神経系に悪影響を及ぼすことが明確に示されたという。一方、EDCのリスク評価においては、曝露から影響の発現までの期間が長いこと、複数の化学物質の混合曝露による影響が複雑であることなどから、いまだに科学的な不確実性が伴い、明確なしきい値の設定が難しい状況にある。そのためEEAでは、「詳細が判明するまでは、多くの化学物質について予防的対策を取ることが賢明」としている。

情報源 欧州環境局(EEA) プレスリリース
国・地域 EU
機関 欧州環境局(EEA)
分野 健康・化学物質
キーワード 化学物質 | 曝露 | EEA | リスク評価 | がん | 内分泌かく乱物質 | 欧州環境局 | 神経系 | 生殖系 | ウェイブリッジ
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