欧州化学物質庁(ECHA)は、リスクをもたらす化学物質の製造と使用を制限することで、今後数十年間で毎年約21億ユーロ相当の健康上の便益が得られると「2016~2020年に提案されたREACH規則に関する費用と便益」の中で研究結果を報告した。健康上の便益には、がん、性発達障害、職業性喘息、アレルギー性皮膚疾患や呼吸器疾患などのリスク減少が含まれる。必要なコストは年間5億ユーロであるため、健康上の便益は投入コストの4倍となる。同研究で示されたすべての制限が有効になれば、欧州連合(EU)の700万人以上が有害な化学物質に曝される機会が減る。例えば、現在500万人が繊維や皮革製品に含まれる有害な化学物質に感作されており、これらの製品に含まれる皮膚感作性物質の使用を制限することで、アレルギー反応を起こす人を減らすことができ、年間7億800万ユーロ以上の健康上の便益をもたらすことになる。また、環境に放出される有害物質を年間95,000トン以上減らすことができる。
情報源 | 欧州化学物質庁(ECHA)ニュース Costs and benefits of REACH restrictions proposed between 2016-2020 (PDF) |
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国・地域 | EU |
機関 | 欧州化学物質庁(ECHA) |
分野 | 健康・化学物質 |
キーワード | 化学物質 | 欧州化学物質庁 | 呼吸器疾患 | がん | REACH規則 | 皮膚感作性物質 | アレルギー反応 | 性発達障害 | 職業性喘息 | アレルギー性皮膚疾患 |
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