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 アメリカの研究チーム、危険の接近を化学信号で知らせるサンゴと、即応するハゼとの共生関係を発見

発表日:2012.11.08


  サンゴの殺作用をもつマユハキモという緑藻類が接近すると、サンゴはSOS信号のような化学物質を放出し、ハゼがそれに即応してマユハキモを除去しサンゴを守る、という共生関係を、ジョージア工科大学の研究者らが発見した。実験では、ハナガサミドリイシというサンゴ種を用い、マユハキモの糸状の葉をこのサンゴ種に接触させた。するとサンゴから住処と食料を提供されているハゼが、わずか数分で現れてマユハキモを除去しはじめたという。実験の結果、ハゼは藻そのものでなく、サンゴが出した化学物質(臭い)に反応していることがわかった。これは生物種が、有害種を取り除くようその捕食者に化学信号を送ることが示された初めての例だという。サンゴ種には強い性質のものがあるが、今回のような共生関係がその強さの要因となっている可能性もあるという。この研究結果は、2012年11月9日付サイエンス誌に発表される。研究者らは今後、他のサンゴ種と魚種についても、同じような共生関係があるかどうかを研究するとしている。

情報源 アメリカ国立科学財団(NSF) プレスリリース
国・地域 アメリカ
機関 アメリカ国立科学財団(NSF)
分野 地球環境 自然環境
キーワード 化学物質 | NSF | 共生関係 | サンゴ | 国立科学財団 | ハゼ | 緑藻類
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