北海道大学触媒化学研究センターの福岡淳センター長と昭和電工(株)の研究グループは、バイオマスを高効率で分解する新しい触媒の開発に成功したと発表した。バイオマスは、再生可能な資源であり、燃やして二酸化炭素として排出しても二酸化炭素の総量を増加させないことから、近年高い関心が寄せられているが、これまで有効な利用方法は確立されていなかった。今回、研究グループでは、身近にある活性炭をアルカリ処理した触媒を用い、サトウキビの搾りかすであるバガスから高い効率で糖(グルコース、キシロース)を合成した。グルコースはバイオエタノールなどの燃料やポリ乳酸などの生分解性プラスチックの原料として有用で、キシロースはそれらの用途に加え、虫歯予防効果のあるキシリトールに容易に変換できる。身近にあり安価な活性炭を使ってバイオマスからこれらを効率的に合成できたことから、バイオマスの利用が進むと期待される。さらに、活性炭が触媒としてどのように機能しているか解明できたため、新しい触媒反応への応用が可能になるという。
情報源 |
北海道大学 プレスリリース(PDF)
昭和電工(株) ニュースリリース(PDF) |
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機関 | 北海道大学 昭和電工(株) |
分野 |
地球環境 |
キーワード | バイオエタノール | CO2 | バイオマス | 昭和電工 | 触媒 | 北海道大学 | サトウキビ | 生分解性プラスチック | グルコース | キシロース |
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