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 (独)産業技術総合研究所、有機太陽電池の光電変換効率の理論限界を算出

発表日:2013.12.20


  (独)産業技術総合研究所は、有機太陽電池の光電変換効率の理論限界を算出したと発表した。有機太陽電池は、軽量で薄く柔らかい特性を持ち、これまで太陽電池を設置しにくかった場所や用途での発電を可能にする新世代の太陽電池として期待されているが、光電変換効率や耐久性の向上が技術課題であった。今回、既知である無機太陽電池の光電変換効率の理論限界をもとに、光を吸収した後に電気を生み出す機構の違いを考慮に入れて、有機太陽電池の光電変換効率の理論的限界を算出。電荷分離に必要な余剰エネルギーとして0.4eVを用いて光電変換効率の理論限界を計算すると、太陽電池が吸収できる光エネルギーの最小値が1.5eV(光の波長では827nm)の場合に最大値である約21%となった。これは、現状の効率である10~12%より十分高く、今後、材料の選択や改良、構造の最適化によって光電変換効率のさらなる向上が期待できることを示している。今後は理論限界との差の要因を解明し、高効率化のための課題の抽出とその解決へと研究開発を展開していく予定という。

情報源 (独)産業技術総合研究所 プレスリリース
機関 (独)産業技術総合研究所
分野 地球環境
キーワード 太陽電池 | 産業技術総合研究所 | 有機太陽電池 | 光電変換効率 | 高効率化 | 光エネルギー
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