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 東京大学、二酸化炭素から作る新しいプラスチックを開発

発表日:2014.03.10


  東京大学大学院工学系研究科は、二酸化炭素(CO2)から作る新しいプラスチックを開発した。CO2は安価で大量に入手可能な炭素資源であり、これを原料としたプラスチックはこれまでも合成されてきた。しかし、従来の方法で合成されたプラスチックは、燃焼による有毒ガス(窒素酸化物)の発生、総重量におけるCO2の利用率の低さ、室温付近で硬さが大きく変化するという耐熱性の低さなどの問題点があった。今回、研究グループは、CO2とブタジエンを使用し、2種類の化学反応を組み合わせることで、新しいプラスチックを開発した。新しいプラスチックは、燃やしても窒素酸化物は発生せず、CO2含有率は29%と高い。また、高温でも容易に変形しない一方で、分解温度は最高340℃と高いため、溶融成形が可能である。今後は、筐体、フィルムなどとして、汎用用途での利用が期待され、生産量の拡大と生産プロセスの改良次第では、将来、CO2排出量を(わずかながら)軽減できる可能性があるという。

情報源 東京大学大学院工学系研究科 プレスリリース
東京大学大学院工学系研究科 プレスリリース(PDF)
機関 東京大学大学院工学系研究科
分野 地球環境
キーワード CO2 | 窒素酸化物 | 二酸化炭素 | プラスチック | CO2排出量 | 東京大学 | 耐熱性 | ブタジエン
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