日本電気(株)(NEC)は、花王(株)と共同で、世界最高レベルの植物成分率(約75%以上)を有しながら耐久性に優れた難燃性ポリ乳酸複合材(難燃性バイオプラスチック)を開発したと発表した。同バイオプラスチックは、主成分となるポリ乳酸に、水酸化アルミニウムや炭化剤等の難燃剤と他の特性改良剤を配合する独自の組成により性能を強化し、汎用石油系プラスチックを超える耐久性を初めて実現したもの。ガソリン、強アルカリ洗剤などへの耐薬品性、耐光性、寸法安定性(非膨張・収縮性)、表面硬度等に優れ、流通・交通・医療・金融等の設備に用いられる、より厳しい仕様が要求される高耐久プラスチック市場への適用が可能となる。今回、薬品への耐性が必要となる、ガソリンスタンド用給油システムにおける屋外機器の内部部品に適用を開始した。NECでは今後もさらに開発を推進し、高度な耐久性を要求される社会インフラ向け機器まで、幅広い製品分野に適用することで、温室効果ガス(CO2)削減と資源循環に貢献していくという。