日本電気(株)(NEC)は、寿命を従来比2倍以上に向上するマンガン系リチウムイオン二次電池技術を開発したと発表した。同技術は、新開発の添加剤を電池の構成要素である電解液に加え、従来のマンガン系正極/炭素負極の電極と組み合わせるもの。添加剤に独自の有機硫黄化合物を用いることで、一回の充放電で電極上へ強固な保護膜を形成し、溶媒の分解を抑制することが可能となった。この添加剤を加えた電解液は、抵抗上昇を従来比1/2以下、サイクル寿命を従来比1.5倍~3倍とし、繰り返し充放電による容量の低下を大幅に抑え、さらに、試作した電池は、23,500サイクル(連続4年以上)の充放電を行い初期容量の83%(25℃)を維持することが実証された。これらにより、同技術は、家庭やビルへの設置だけでなく、より高い耐久性が要求される電力系統の安定化を目的とした大規模蓄電システムへの利用にも適しているという。なお、今回開発した技術は、平成23年度7月より開始している、NEDOのプロジェクト「安全・低コスト大規模蓄電システム技術開発(大規模蓄電システムを想定したMn系リチウムイオン電池の安全・長寿命化基盤技術開発)」に利用する予定。
情報源 |
日本電気(株) プレスリリース
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機関 | 日本電気(株) |
分野 |
地球環境 |
キーワード | リチウムイオン電池 | 長寿命 | NEC | 日本電気 | 電極 | 蓄電 | 充放電 | 二次電池 | マンガン | 添加材 |
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