(株)富士通研究所は、サーバやパソコンなどのICT機器のプラスチック筐体に適用可能な水性植物性塗料を開発したと発表した。地球温暖化が急速に進んでおり、CO2排出量の低減が急務となっているが、さらに大気中の光化学反応により、光化学スモッグを引き起こす原因物質の一つとされる揮発性有機化合物(VOC)の削減も地球環境保全における重要な課題となっている。VOCは主に、溶剤系塗料、印刷インキ、接着剤、洗浄剤、ガソリン、シンナーといった物質に含まれ、その排出量の約40%は塗料が占めている。今回開発した水性植物性塗料は、植物由来のポリ乳酸樹脂のエマルションを用い、反応性に富むイソシアネートとの結合による硬化反応と加熱によるポリ乳酸樹脂の粒子間の融着を同時に進めることで、低温乾燥での塗膜化を実現した。また、従来の溶剤系塗料と比べて、CO2発生量を60%、VOCを80%削減できる。同社では今後、サーバ、パソコンなど自社製品への適用拡大を図り、省資源化と環境負荷の低減に取り組んでいくという。
情報源 |
(株)富士通研究所 プレスリリース
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機関 | (株)富士通研究所 |
分野 |
地球環境 大気環境 |
キーワード | 塗料 | 地球環境 | ポリ乳酸 | CO2排出量 | VOC | 樹脂 | 植物由来 | 富士通研究所 |
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