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森林総研、熱帯雨林の葉の光合成能力は樹木の高さで決まると発表
発表日：2015.02.12
（独）森林総合研究所は、熱帯雨林では樹高が高いほど樹木の葉の光合成能力が増加することを発見したと発表した。二酸化炭素を多く蓄積する熱帯雨林は、気候変動の緩和に貢献している。この能力を正確に評価し、将来気温や降水量が変化した際の熱帯雨林の応答を予測するためには、葉一枚の光合成能力から順番に明らかにする必要がある。温帯での研究から、樹高の高い樹木は葉まで水を吸い上げることが難しいため、樹高がある程度以上高くなると光合成能力が低下することがわかっていた。今回、マレーシアの熱帯雨林で100種以上の樹種について、樹高1mの小さい樹木から50mを超える巨大な樹木まで葉の光合成能力を測定したところ、樹高が高くなると光合成能力が増加し、大きな樹木の葉ほど炭素をたくさん固定できることが分かった。雨が多い熱帯雨林では、樹高が高い木でも水を十分に吸い上げて葉に供給することができ、日光がよくあたる林冠部で効率よく光合成を行えるためと考えられるという。この成果は、熱帯での炭素固定能の推定精度の向上に貢献できるという。
