東京大、植物由来の新規抗真菌物質「ポアシン酸」を発見

発表日:2015.03.10

東京大学は、植物(木質系バイオマス)由来の新規抗真菌物質を発見したと発表した。地球上には農作物に感染して甚大な被害をもたらす病原菌が数多く存在しており、感染を防ぐために殺菌作用のある農薬が使われている。持続可能な有機農業のためには天然物由来の農薬の開発が強く望まれていた。今回、木質系バイオマスの主成分であるリグノセルロースを加水分解して得られる物質の中から、真菌の生育を強く阻害する物質を見つけ出し、ポアシン酸と命名。真菌の一種である出芽酵母にポアシン酸を加えたところ、ポアシン酸が真菌の細胞壁の合成を阻害して真菌の生育を抑えていることを明らかにした。また、農作物に被害を与える幾つかの病原性真菌の生育を阻害することを突き止めた。ポアシン酸は、植物由来の天然物質であり自然界で分解されることから、持続的に使用できる環境負荷の低い有機農薬としての利用が期待される。さらに、この発見は、木質系バイオマスが有機農薬の供給源となりうる、というバイオマスの新たな利用法を提案するものという。

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