三菱電機(株)は、九州電力(株)の「大容量蓄電システム需給バランス改善実証事業」において、大容量蓄電池システム設置工事を受注したと発表した。九州地方では、太陽光発電設備を中心に再生可能エネルギーの普及が急速に進んでいる。一方、電力系統に大量の再生可能エネルギーが接続されると、法人が使用する電力が特に少ない時期には余剰電力が発生し、需給バランスの維持が難しくなる。需給バランスが崩れると周波数が変動し、発電所の発電機の停止などが懸念される。今回の実証実験において、大容量蓄電池システムを電力系統に接続し、揚水発電設備と同等の電力貯蔵機能を活用することで、需給バランスを改善すると共に、系統電圧制御への適用が期待でき、将来的には再生可能エネルギーの円滑な接続に繋がるという。三菱電機では、九州電力の豊前発電所構内(福岡県豊前市)に、世界最大級となる出力5万kW・定格容量30万kW時程度の蓄電池システムを2015年度内に設置する予定という。