新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、洋上風力発電対応の多端子直流送電システムの開発に着手すると発表した。洋上風力発電は、発電した電力を陸上へ、低コストで効率よく長距離送電する必要があり、送電距離の最適化や効率的な運用を行うためのシステムが必要になる。今回、大規模な洋上ウィンドファーム(風力発電システムを複数基配置した発電所)の導入を拡大するため、複数の洋上ウィンドファームから発電される電力を、複数の洋上変電所で集電・直流変換して、複数の陸上変電所へ送電する多端子直流送電システムの開発に着手する。研究内容は、1)多端子直流送電システムを適用した洋上ウィンドファームのシステム検討、2)大容量直流遮断器や送電ケーブル等の要素技術の開発。同事業を通じて、高い信頼性を備え、かつ低コストで実現する多端子直流送電システムを開発し、今後の大規模な洋上風力発電の導入拡大・加速に向けた基盤技術の確立を目指すという。