農業環境技術研究所は、農業生物資源研究所と共同で、カドミウム汚染水田の浄化に利用できるカドミウム高吸収イネ品種を開発し、「ファイレメCD1号」として品種登録出願したと発表した。カドミウムは天然に広く存在する重金属であり、鉱山開発、精錬などにより環境中に排出されるなど、様々な原因により一部の水田などの土壌に蓄積しているため、コストがかかる客土に代わる汚染土壌浄化技術が求められていた。今回開発した品種は、カドミウムをよく吸収する外国のインディカ品種「ジャルジャン」にガンマ線を照射して得られた突然変異体。同品種がもつ脱粒しやすく倒伏しやすいという欠点を改善したことで、日本の機械化栽培体系に適合し、国内での栽培が容易になった。また、日本の食用品種より背が高く、長粒の赤米であることから、国内の食用品種と容易に識別でき、カドミウム汚染水田の実用的な環境浄化植物(ファイトレメディエーション植物)として広く利用できるという。
情報源 |
農業環境技術研究所 プレスリリース
農業生物資源研究所 プレスリリース |
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機関 | 農業環境技術研究所(現:農研機構 農業環境変動研究センター) 農業生物資源研究所(現:農研機構) |
分野 |
健康・化学物質 水・土壌環境 |
キーワード | 環境浄化 | 農業環境技術研究所 | 水田 | イネ | カドミウム | ファイトレメディエーション | 農業生物資源研究所 |
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