理化学研究所は、植物によるセシウムの取り込みを促進するアミノ酸誘導体を特定した。植物に汚染物質を吸収・蓄積させる環境浄化技術(ファイトレメディエーション)において、吸収効率の向上を図ることが課題となっている。今回、同研究所・国際共同研究グループは1万種の有機合成化合物から成るケミカルライブラリーをスクリーニングし、植物のセシウム蓄積を促進する化合物14種を選定し、そのうち1種「L-メチルシステイン」が、植物の細胞内または根の表面でセシウムと結合し、その蓄積を促していることを発見した。一方、高性能分析機器を用いて生体内の代謝産物を網羅的に解析する方法(ハイスループット代謝産物プロファイリング)の結果、植物体内のシステイン量がセシウム存在下で大きく上昇することが確認された。これらの知見により、ファイトレメディエーションによる除染効率の向上が期待されるという。
情報源 |
理化学研究所 プレスリリース
理化学研究所 60秒でわかるプレスリリース |
---|---|
機関 | 理化学研究所 |
分野 |
健康・化学物質 水・土壌環境 |
キーワード | 理化学研究所 | 環境浄化 | 植物 | 放射性物質 | セシウム | 除染 | ファイトレメディエーション | アミノ酸 | 誘導体 | L-メチルシステイン |
関連ニュース |
|