(独)農業環境技術研究所は、イネの生育向上のために行われている中干しが、メタンの発生抑制にも効果があることを明らかにしたと発表した。メタンは、地球温暖化に及ぼす影響が二酸化炭素に次いで大きい温室効果ガスで、二酸化炭素と同様に排出量の削減が求められている。そのうち、水田土壌から発生するメタンは、わが国の人為起源メタン発生量の約30%を占め、その削減は農業分野における温暖化防止への貢献の一つとして期待されている。また、有機物を施用した場合でも、水田からのメタン発生量を効果的に削減する管理技術の開発が求められている。今回、全国9地点での実証試験を実施した結果、稲わらなどの有機物を施用した水田では、通常より中干し期間を3~14日(平均約6日)延長することで、コメ収量への影響を抑えながらメタン発生量を相当程度(14~58%、平均30%)削減できることがわかった。今後、水田の中干し延長は、実施コストの低い温室効果ガス排出抑制対策として普及が期待されるという。
情報源 |
農業環境技術研究所 プレスリリース
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機関 | 農業環境技術研究所(現:農研機構 農業環境変動研究センター) |
分野 |
地球環境 水・土壌環境 |
キーワード | CO2 | 地球温暖化 | 温室効果ガス | 農業環境技術研究所 | 水田 | メタン | 農業 | イネ | 有機物 | 発生抑制 |
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