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北陸先端大、高速リチウムイオン輸送性新型有機固体電解質の作製に成功
発表日：2015.09.11
北陸先端科学技術大学院大学は、高速リチウムイオン輸送性新型有機固体電解質の作製に成功したと発表した。リチウムイオン二次電池において、市場で流通しているものは、有機電解液（液状）もしくは液体とポリマーを混合したもの（ゲル）が中心で、固体電解質は殆ど流通していない。現在、この分野で高エネルギー密度・高安全性を指向した次世代電池向け材料として、有機系固体電解質（高分子固体電解質）と無機系固体電解質が注目されている。今回の研究は、高分子ポリマー（高分子固体電解質）とセラミックス（無機系固体電解質）の長所を融合させた新型固体電解質（全固体型リチウムイオン電池）を作製したもの。具体的にはイオン伝導特性（イオンや電荷の流れが高速化）が増し、イオンが電極に接触しやすくなり蓄電能力の向上が期待され、しかも安全性が高まる電解質を作製した。これまでは電池市場に全固体型リチウム二次電池が存在しておらず、実用化が進めば環境対応自動車向けリチウムイオン二次電池や高容量定置用電源の技術革新に結びつくことが期待されるという。
