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 京都大と九州大、効率100%で電気を光に変換する有機EL材料の高性能化に成功

発表日:2015.10.21


  京都大学と九州大学は、効率100%で電気を光に変換する有機EL材料の高性能化に成功したと発表した。有機ELは、電気を光に変える素子で、次世代のディスプレイや照明への応用が期待されている。今回研究グループでは、理論化学計算を活用することにより、材料の分子構造と発光特性の相関を明らかにし、分子設計指針を得ることに成功した。この指針に基づいた材料DACT-IIは、イリジウムや白金といった希少元素を含まない、水素・炭素・窒素のみからなる材料で、高い発光特性を広い温度範囲および輝度領域において発揮する。また、DACT-IIは、有機ELにおける光取り出しに有利な分子配向を有し、さらに、簡単なμレンズからなる光取り出しシートを用いることにより、外部量子効率41.5%を有する有機ELの実現を可能としている。薄膜状態におけるガラス転移温度も192度から197度と高く、耐熱性にも優れている。今後、デバイス構造や光取り出し技術等の工夫により、外部量子効率をはじめとする、さらなる特性改善を進める予定という。

情報源 京都大学 研究成果
九州大学 プレスリリース(PDF:565KB)
機関 京都大学 九州大学
分野 地球環境
キーワード 九州大学 | 京都大学 | 変換効率 | 有機EL | 電気 | 希少元素 | 高性能 | 分子設計
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