産業技術総合研究所は、圧縮機を用いないで、ギ酸から高圧水素を連続的に供給する技術を開発したと発表した。高圧水素製造時の圧縮プロセスの省エネルギー化や低コスト化は、水素ステーションの設置だけでなく、水素供給の観点からも、水素利用の社会普及に大きな影響を及ぼすものであり、省エネルギーで低コストの高圧水素製造技術の実現が切望されている。今回開発した技術では、イリジウム錯体を触媒に用いて、水素キャリアであるギ酸を水素と二酸化炭素(CO2)に分解する化学反応によって、圧縮機を使わずに簡単に40MPa以上の高圧水素を連続的に発生できる。また、精製する水素とCO2が高圧であることを利用して、そのままCO2を液化させて気体の水素と分離して高圧水素を製造できる。さらに、理論上化学反応だけで200MPa以上の高圧水素が得られるため、燃料電池自動車等への高圧水素(70MPa)の供給も十分可能で、将来、水素ステーション構築の大幅なコストダウンが図れると期待されるという。
情報源 |
産業技術総合研究所 研究成果
科学技術振興機構(JST) 共同発表 |
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機関 | 産業技術総合研究所 科学技術振興機構(JST) |
分野 |
地球環境 |
キーワード | 触媒 | 燃料電池自動車 | 産業技術総合研究所 | 水素ステーション | 水素供給 | 高圧水素 | 圧縮機 | ギ酸 | イリジウム |
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