国内ニュース


 東京農工大、再利用可能で高効率な多酵素複合体を生合成

発表日:2015.12.10


  東京農工大学は、再利用可能で高効率な多酵素複合体を生合成したと発表した。バイオエタノールの生産における酵素反応を用いたセルロース分解プロセスは、セルラーゼによる分解速度が遅いこと、大量の酵素使用による高コスト化が問題であった。一方、セルロースを効率的に分解する微生物は、菌体表面に高度に組織化された複数のセルラーゼから構成される複合体を構築しセルロースの分解を行っているが、高度に組織化された多酵素複合体を磁性粒子上に構築することは非常に困難であった。今回、菌体内にナノサイズの磁性粒子を合成する磁性細菌を用いて、磁性粒子上に複数のタンパク質をナノレベルで近接に配置する技術を開発した。さらに木質バイオマスの主成分であるセルロースを分解する2種類の酵素(セルラーゼ)を磁性粒子上に固定化することで効率的にセルロースを分解でき、更に磁気分離により再利用可能であることを明らかにした。この技術を用いることで、木質バイオマスからのバイオエタノール生産プロセスの低コスト化が期待されるという。

情報源 東京農工大学 プレスリリース
東京農工大学 プレスリリース(PDF)
機関 東京農工大学
分野 地球環境
キーワード バイオエタノール | セルロース | 高効率 | 木質バイオマス | 酵素 | 東京農工大学 | セルラーゼ
関連ニュース

関連する環境技術